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「AWS re:Invent 2023」への出展を契機に、自社の技術力を世界最高水準に引き上げる。

世界各国からユーザー・パートナーが参加する「AWS re:Invent 2023」(米国時間:2023年11月27日~12月1日)にスポンサーとして初出展します。ラスベガスで開催されるAWS最大の年次カンファレンスで、2,000以上のセッションが催されます。本カンファレンスへの出展の経緯や、グローバル展開の展望について、代表取締役 CTOの渡辺に話を聞きました。

▼「AWS re:Invent 2023」出展のプレスリリースはこちら
https://www.cscloud.co.jp/news/press/202311096465/

代表取締役 CTO 渡辺 洋司
1975年生まれ。明治大学理工学部情報科学科を卒業。大手IT企業の研究開発のコンサルティングを手掛ける企業において、クラウドシステム、リアルタイム分散処理・異常検知の研究開発に携わる。2016年に当社に入社後、CTOや取締役を歴任。2021年、代表取締役 CTOに就任。


日本国内のお客様だけでなく、海外の政府機関や大企業が自社プロダクトを導入。

―渡辺さんは、今回の「AWS re:Invent 2023」に出展する自社プロダクトの開発をリードしてきました。まずはその経緯を教えてください。

2016年にサイバーセキュリティクラウドに入社しました。当時は10名くらいの規模で内製開発の組織は無かったので、その立ち上げを任されました。クラウド型WAF『攻撃遮断くん』のみを展開していて、自社の知名度はまだまだ乏しい状況です。そこで、「新しいプロダクトを内製で開発して、自社のプレゼンスを向上させたい。業界トップの企業に飛躍させたい」という野心を持って、ジョインしたのを覚えています。

2016年末から構想を始めて、2017年末にパブリッククラウドWAF自動運用サービス『WafCharm』をリリース。続いて、2019年にAWS WAF向けの脅威を軽減させる包括的なパッケージ『Cyber Security Cloud Managed Rules for AWS WAF』をリリースしました。『Managed Rules』を展開するために、アメリカ法人も同時に立ち上げました。特に『Managed Rules』については、AWS の仕様として管理画面にて購入できるようになっており、日本国内のお客様だけでなく、海外の政府機関や大企業が導入しております。

「AWS re:Invent 2023」は、情報交換を超えた深い関係構築ができる特別な場

―渡辺さんは、過去の「AWS re:Invent」にも参加しています。どのような印象を持っていますか?

日本のAWSコミュニティで情報収集をしながら、2018年と19年の「AWS re:Invent」にビジターとして参加しました。日本の大手企業のIT担当者も多く来場するので、コネクションをつくるのが主な目的でした。プレゼンテーション登壇者をつかまえて、自社プロダクトの『WafCharm』『Managed Rules』を売り込んだこともあります(笑)。グローバルな技術動向を肌で感じることができますし、どのような機能を開発すれば自社のプロダクトがグローバルで受け入れられるのか、感覚をつかむこともできる。「AWS re:Invent」で感じたことは、その後のプロダクト開発にも大いに活用しました。

―そして、「AWS re:Invent 2023」にサイバーセキュリティクラウドとしての出展が決まりました。

2021年よりグローバル展開を見据えつつ、AWSの技術面の認証をクリアしてきました。2023年には自社プロダクトがAWSファンデーショナルテクニカルレビュー(FTR)の認証を取得し、最上位のパートナーステージへと昇格。今回出展が正式に決定した際は、「まさか、会社として出展できる日が来るとは!」と感慨深かったです。同時に嬉しくなって、「日本のAWSコミュニティで自慢しなくては!」とも思いました(笑)。現地で参加するのは4年ぶりになるので、まずは最新の技術動向を肌で感じたいですね。

日本からは3名のプロダクト開発者が参加します。私と『WafCharm』の責任者、AWSのセキュリティを24時間365日フルマネージする新製品『CloudFastener』のプロダクトマネジャーの3名です。

AWS-USのプロダクト担当とのミーティングやソフトウェア企業のエグゼクティブが集まるミーティングに参加したり、最新技術が発表されるセッションや活用事例のセッションなどにも参加する予定です。これらの会議やセッションは、ただ情報を交換するだけでなく、情報交換を超えた深い関係構築ができる場でもあります。日本からも多くの技術者達が参加しており、2018年と2019年のre:Inventで現地で出会った方々とは、今でも良好な関係を維持しており、ビジネスに関する相談も頻繁に行っていたりします。

海外企業に対する強みは、お客様のニーズへの対応力と、時流を捉えてプロダクトを形にできる技術力

―海外のプロダクトに比べて、自社の優位性はどこにあると考えていますか?

海外のセキュリティ製品も多く見てきましたが、自社のプロダクトの強みは、お客様のニーズに柔軟に対応できる点にあります。例えば、今回メインで出展する『WafCharm』は、脆弱性の情報を収集して、WAFのルールに応じて対応策を提供する。海外に比べて日本のお客様は、セキュリティへの意識が高いように感じます。数々のセンシティブな要望に対して、きめ細かく対応してきた私たちの技術力やスタンスが海外のお客様にも伝われば、多くの方々に導入を検討いただけるはずです。

また、世の中の動きにタイムリーにスピーディに対応してきたことも、強みの1つです。AWSのWAFの仕様がアップデートされた際に『WafCharm』や『Managed Rules』をリリースしてきました。結果として、『Managed Rules』は2023年11月時点で、世界90か国・3000ユーザーに導入いただいております。新製品の『CloudFastener』も、AWSから「最上位パートナーステージ」の認証を受けたタイミングで販売を開始。順調な立ち上がりを見せています。時流を先んじて捉えて、プロダクトをリリースしてきた企画力と技術力は、今後も大きな強みになるでしょう。

近い将来には、「日本」「海外」という区分けを無くしたい。グローバル市場に向き合いながら、技術力を高めていく

―「AWS re:Invent 2023」への出展は、自社の技術開発において、どのような意味を持っていますか?

「サイバーセキュリティクラウド」という会社と、『WafCharm』『CloudFastener』といったプロダクトを、グローバルなマーケットにお披露目する機会だと捉えています。単に名前を知ってもらうだけでなく、実際にプロダクトに触れてもらい、社員とも話してもらう。そのような「フィジカルな場」であることは、大きな意味を持つでしょう。私たちのプロダクトの強みを「体感」いただくことによって、深い理解を促すこともできますし、ファンになってくれる人も出てくるかもしれません。その場にいる社員たちも、得るものは大きいと感じています。

―そして、カンファレンス出展後の展開はどのように考えていますか?

日本に戻ってからは、まずは社員のみんなにリアルで感じたことをフィードバックする予定です。BlogやYouTubeで「AWS re:Invent 2023」の模様を間接的に知ることはできますが、やはり現場の肌感覚には代えがたいと思います。日本のお客様からの期待値も高まるので、出展企業として恥じないプロダクトを開発していきたいですね。

近い将来には、「日本」「海外」という区分けを無くしたい。「グローバル」という1つの市場に向き合いながら、技術力を高めていくことで、それぞれの国でのプレゼンスも向上すると考えています。「日本から海外に出ていく」のではなく、「グローバル企業が日本でもサービスを提供している」という見え方に変えていきたい。海外のテックジャイアントとがっぷり四つで組むまでには、まだ時間が掛かるかもしれませんが、今回の「AWS re:Invent 2023」をそのキッカケにしたいと思っています。


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