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営業職が難関のAWS認定資格に合格!? IT業界未経験からAWS SAP取得に至った理由と勉強法について聞きました!

こんにちは!
広報の竹谷です。

今回は、「AWS Certified Solutions Architect – Professional(SAP-C02)」(以下、AWS SAP)に合格した、サイバーセキュリティクラウド(以下、CSC)の営業部 中途入社3年目の鈴木尭志さんに話を聞いてみました。

鈴木さんの業務内容は、インサイドセールス部門から引き継いだ見込み顧客に対して、商談から受注、導入後フォローを行うほか、当社の販売パートナーに対する販売促進施策の立案から、販売環境の整備までを担当しています。

そんな鈴木さんは、2023年11月、AWSの認定資格AWS SAPに合格。高度な技術知識が求められるエンジニア向けの資格であるAWS SAPを、なぜ営業職でありながら取得したのか。今回はIT業界未経験だった鈴木さんがAWS SAP取得に至った背景と、取り組んだ具体的な勉強法などについて聞きました。

(※)AWS(Amazon Web Service)は、Amazonが提供するクラウドサービスプラットフォームです。仮想サーバーやストレージ、データベースをはじめ100以上の関連サービスが展開されています。AWS SAPはソリューションアーキテクトに対するAWSの認定資格で、AWSソリューションの設計や最適化のための技術スキルと経験を検証するAWS資格の中でも最も難しいと言われる資格の一つです。

IT業界未経験の営業職がAWS SAPを取得するに至った理由とは

ーー鈴木さんはもともとIT業界未経験でしたが、当社に入社された経緯を教えてください。

以前は人材業界で求人広告の販売や制作を担当していました。前職でITセキュリティの重要性を感じる機会があり、SaaS業界が急成長している時期でもあったので、セキュリティ系のSaaS業界で働きたい!と考えるようになりました。CSCは、WAF(※)の国内シェアトップということもあり、セキュリティ分野でのキャリアを積んでいく上で非常にいい環境だと感じ、入社を決断しました。

(※)WAFは、Web Application Firewallの略で、Webアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃からWebサイトを保護するセキュリティ対策を指します。

ーー鈴木さんはこれまでAWSの資格をいくつも取得されているそうですが、そうした資格を受験するに至った背景や動機について教えてください。

CSCのようなITサービスを扱う企業の営業は、私のようなフィールドセールスと技術の専門性が高いセールスエンジニアが共同で顧客への提案活動にあたります。

セールスエンジニアはもともとエンジニア出身の方が多いため、フィールドセールスは、多くの場合、技術的に深い話題に対しては、セールスエンジニアに任せるなど、積極的なアプローチが取れない傾向が往々にしてあります。しかしながら、フィールドセールスだからといって、お客様の課題の本質をきちんと捉えられないまま営業していてよいのかと疑問を感じるようになりました。

お客様の課題を捉えて、より本質的な提案をするには、お客様と対等な技術的知識を持って会話をする必要があります。そのために知識の習得が必要だと考えるようになり、資格を取得しようと決めました。

ーー営業職がAWS SAPを取得する意義はどんなところにあると感じていますか。

もともとエンジニア向けの資格ですが、セールスこそ取得すべきではないかと感じます。エンジニアは実務として技術にかかわる一方、営業は技術にかかわる領域が非常に狭いのが現状です。

本来は実務経験で技術領域の解像度を高めることが一番効果的だと思います。ですが実際に技術に触れる機会がないのであれば、せめて資格を取ることで最低限の知識を身につけることが営業に求められる姿勢ではないか、と考えています。

そして、この資格取得は単に知識を増やす事以上の意味を持ちます。それは、私自身の業務への自信を高めると同時に、顧客に対してより価値あるサポートを提供する能力を身につけることにあります。資格取得によって、技術的な問題を解決するための洞察力と、顧客のニーズに応えるための能力が向上しました。これは、営業職としての私の役割をより効果的に果たすことを可能にし、顧客との信頼関係を深めることに貢献しています。私は、この資格取得が営業職にとって単なる技術的な知識の習得にとどまらず、顧客へのサービスと自己成長のための重要なステップであると考えています。

ーーとはいえ、セールス担当が資格取得まで考えることは珍しいことですよね。

上司の存在も大きかったと思います。その上司はもともとAWSの導入支援をされている会社から転職されてきていて、AWS関連の資格ラインナップであるSAAとSAOを取得していました。お客様に対して営業として的確な提案をされる上司に感化されて、私自身も資格取得へ向けてモチベーションが高まっていったように感じます。

IT業界未経験者でもAWS SAPを取得できた!鈴木さんの勉強法とは

ーー鈴木さんは、AWSの資格を取得するためにどういったステップで勉強を進めたのですか。

私の場合はAWS SAPの取得を最終目標として1年間の計画を立てました。そのうえで、まずはAWSの初歩的な内容を押さえた「Cloud Practitioner」を2022年12月に取得。そこから難易度順に取得していきました。

その間、平日は毎日勤務後に1〜2時間、土日も勉強できるタイミングでは、5〜6時間かけて取り組みました。週3日程度は在宅勤務のため、平日でも勉強時間が確保しやすかったと思います。

ーーそれだけの長期間でモチベーションを維持するのが大変そうに感じますが、どのように対策されたのでしょうか。

実際には何度もモチベーションが落ちることがありましたが、決めた時間には必ず勉強をすることを習慣づけていました。そして、AWS SAP資格を取得することで、より本質的な提案ができるようになり、顧客からの信頼を更に得ることができるようになっている姿などをイメージすることにより、モチベーションを維持するようにしました。

ーー勉強する中で最も苦労したのはどんなことだったのでしょうか。

資格のための勉強を始めた初期に、基礎的なIT知識を身につけるところで苦労しました。私の場合、IT業界未経験で転職してきたので、余計に大変でしたね。

いくらAWSの勉強をしても、前提知識がなければ、本質的な理解に至らないので、より広範な知識を勉強する必要があります。特に複雑なシナリオやサービスの統合に関する領域は、さまざまな知識を必要とするため難しさを感じました。

そのあたりの知識も本を読んで独学で身につけたほか、毎週セールスエンジニアが営業向けに勉強会を開催しているので、そういった場にも積極的に参加して学んでいきました。

ーー勉強するために具体的にはどのようなものを参考にされたのでしょうか。

参考書や動画などで、概念的な内容を理解したうえで、ブラックベルトで調べて潰していく、といった流れで取り組みました。

参考書はエンジニアがお互いの知識を共有するためのブログサイト「Qiita」などでおすすめされているものから選びました。他にも、エンジニアブログなどで資格取得の方法や勉強法などが記事のテーマとして扱われることが多いので、そういったものも参考にしています。

■実際に使った参考書
「AWSの基本・仕組み・重要用語が全部わかる教科書 (見るだけ図解)」(SBクリエイティブ・2022年)
「AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト 改訂第2版」(SBクリエイティブ・2021年)
「AWS認定資格試験テキスト AWS認定SysOpsアドミニストレーター - アソシエイト AWS認定資格試験テキスト」(SBクリエイティブ・2022年)

ある程度知識がついた時点でAWSから提供されている模擬試験も受験し、知識の定着度を確認しながら取り組んでいきました。とりわけAWSは、参考書やサイト、動画といった教材が充実していて、独学で進めるにも相性が良かったです。

また、日頃からエンジニアとも密に連携して仕事していますから、わからないところをエンジニアの方々にフランクに質問できたのもありがたかったです。

ーーCSCの資格取得補助や書籍購入補助制度も活用したそうですね。

そうですね。1か月5,500円を上限に参考書を購入できる書籍購入補助がある企業は業界としても珍しいと思います。こうした制度は、個々の学習を会社も応援してくれているのだと実感しましたし、非常に助かりました。

次なる目標はセキュリティの国家資格「情報処理安全確認支援士」合格

ーーAWS SAP合格が決まった瞬間はどういった気持ちでしたか。

合格が決まった瞬間は、喜びと達成感に満ちたものでした。この1年で2〜3ヶ月おきに次々と資格を取得したのですが、自分で勉強すると決めたものの、ある種の修行みたいなものだったので(笑)。1年間勉強を続けてきた努力が報われた瞬間でしたし、次のステップに進む自信をつけることができたと思います。

ーーAWS SAP取得で得られた知識を今後どのように業務に活かしていきたいと考えていますか。

クラウドインフラの設計やセキュリティ強化など、プロジェクト全体にわたるリーダーシップを発揮することで、お客様に価値を提供したいと考えています。
とくに弊社の『WafCharm』や『Cloud Fastener(クラウドファスナー)』はAWSの活用を前提としたサービスです。AWS SAP取得の過程で得られた技術的知識をこうしたサービスの営業の機会で活用して、お客様の本質的な課題解決につなげていきたいと思います。

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