CSCの成長が日本のサイバーセキュリティの「未来」を決める。 CFO倉田が語る「IPOまでの道のりと今後の成長」
こんにちは!
広報の竹谷です。
サイバーセキュリティクラウド(以下、CSC)は、2024年3月でIPOから4年を迎えます。
2020年の上場以来、CSCはForbes JAPANの「上場3年未満で時価総額が伸びた会社」TOP100に選出されるなど、着実な成長を遂げています。一方で、IPOを達成するまでは困難の連続だったと、CFO(最高財務責任者)の倉田は語ります。
今回は、CSCの成長を財務面から支えてきた倉田に、入社の経緯やIPO実現までの道のり、今後の成長について話を聞きました。
最年少上場CFOを志し、監査法人からベンチャーへ
ー公認会計士として監査法人で働いていた倉田さんが、転職を考えた経緯を教えてください。
もともと、監査法人で働いていた頃から、将来的に事業会社で経営に携わる仕事をしたいと考えていました。入社して3年経った頃から、プライベートでベンチャー企業の支援をいくつも行っていて、そのうち外部から支援するのではなく、自分自身で事業を成長させることへの強い意欲が芽生え、CFOを志すようになりました。
とはいえ、5年、10年と監査法人で経験を積んでから飛び込む選択肢もある中、実質未経験の状態でベンチャー企業にCFOとしてチャレンジすることには、とても勇気のいる決断でした。
そのとき、「いつ挑戦するか」を考え、その当時日本の上場企業の最年少CFOが30代だったことを知り、日本に存在していなかった「20代上場CFO」を目指そうと考えたんです。
ー数ある企業の中で、なぜCSCに入社を決めたのでしょうか?
サイバーセキュリティのマーケットで高いポテンシャルを持ちながら、SaaSというモデルで上場を目指していたことは、入社を後押しする一つの要因になりました。
「未整備の環境」への好奇心や自身の裁量というのも大きかったですね。当時のCSCは、従業員が十数人で売上高も1億円ほど。管理部門も無ければ、ルールもあってないようなものです。自分で一から体制を作り、整えていくことに魅力を感じていました。
入社後は、財務・経理・人事を含むコーポレート関連業務の全てを責任者として任され、実質的なCFOとしての役割を担うことになりました。
ー2017年のCSCって、どんな会社だったのですか?
当時は15人程度で、会議室は密室じゃないので会話が全て筒抜けだし、オフィス什器は全て中古で揃え、ボロボロの椅子でどうにか賄うようなオフィスでしたね。
エンジニア含めもちろん全員出社。毎朝9時からラジオ体操をして、毎週金曜日はロッキーのテーマのBGMを流しながら全員で掃除するような会社でした(笑)。
険しかったIPOまでの道のり
ー2020年の上場までに、どのような壁がありましたか?
入社当初から、困難の連続でした。というのも、ジョインして間もなく、税理士へ依頼していた記帳代行を全て巻取り、いざ自分で月次の決算をスタートさせて資金繰りを見ると、資金が足りず、どう頑張っても給料すら払えないような状況だったのです。
毎月資金がショートする財務状況を知り、愕然としました。「この状態では、本当に会社が潰れてしまう」と危機感を抱き、収支を精緻に計算するように。
当時は、赤字続きで銀行からの融資も受けられない状況だったため、毎月の資金繰りに基づいて、株主に頭を下げて融資のお願いをしたり、社長の役員報酬の支払いを少し遅らせたこともありました。月末の支払い時は毎回残高ギリギリでしたし、お客様から期日通りにご入金いただくありがたさを実感しましたね。
地道なコストカットと売上を着実に積み重ねた結果、入社から半年で単月黒字も達成しました。また、上場前のラストファイナンスとして外部株主からの資金調達も実現し、1年後には、自転車操業的な経営から脱却することができました。
ー28歳で当時最年少上場CFOになられたと思いますが、IPOはどのように実現されたのでしょうか?
私がCSCに入社する時点で上場を目指す方向性は決まっていたため、入社と同時に、IPO責任者として準備を進めていきました。
予算管理、資本政策、会計、人事、法務、情報セキュリティなどクリアしなければいけない課題が山積みでしたが、上場時点での従業員数は30名だったこともあり、上場審査も少数精鋭で乗り切りました。
審査期間中は、通常業務に加えて膨大な質問回答をタイトなスケジュールで対応しなければならず、時には朝方までかけて仕事をする日もありました。
全てがスムーズにいった訳でもないですが、会社の成長を賭けた大きな挑戦に、全力を尽くしましたね。
これまで、公認会計士として他社のIPO支援は経験してきましたが、自身が主体となってIPOへ導くのは初めてでした。年齢も若く経験も浅く、分からないことだらけで失敗も多くしました。
コロナ禍の2020年3月に無事上場できたのは、株主や証券会社の方々、そして諸先輩方の多大なるご支援があったからだと感じています。
日本のサイバーセキュリティの発展は、CSCが担っている
ーIPOから4年が経過し、CSCは大きな変化を遂げました。CFOとして、この変化をどのように捉えていますか?
上場前の資金繰りの苦労を知る社員は、もうわずかしかいません。一方で、当時十数名だった社員は120名を超えるまでになりました。
「誰か1人でも欠けたら、突発的な事故が起こったら……。」と、日々戦々恐々としていた過去が嘘かのように、今ではお客様やパートナー様、社員のみんなにも恵まれています。企業として安定した体制がようやく整ったというのが率直な感想です。
上場前は、取引先に攻撃遮断くんを提案しても、「上場企業の製品しか扱えません。」と断られたことも少なくありませんでした。当時から比べると知名度も大きく向上しましたし、日本のサイバーセキュリティ業界を引っ張っていく1社として、更なる成長を期待されていると感じています。
ーIPOの実現を始め、会社の成長に寄与している倉田さんですが、何が原動力となっているのでしょうか?
根底にあるのは、CSCが「日本のサイバーセキュリティ業界を変える」という信念です。
欧米と比べて遅れを取っている日本のセキュリティ対策において、その課題を解決できる企業の 1つがCSCだと私は本気で考えています。CSCの今後数年間の成長が、日本のセキュリティ分野の発展を左右するとも思っています。
IPOまでは「IPOを目指す」という具体的なマイルストンがありましたが、今はひたすら「会社を成長させる」という想いのもとに動いています。全てを自分事として捉えるようにしているので、会社が倒産するか持ち堪えるか、上場をするかしないか、上場後にどこまで伸ばすか、全て自分の行動次第だと考えるようにしてます。
つまり、自分の仕事の向き合い方ひとつで、企業の成長曲線は変えることができるんですよね。日本のサイバーセキュリティのため、CSCの発展のために自分は何ができるか。それだけを考えて、ひたすら行動に移していますね。
求めるのは、変化する環境の中で「考え続けられる人」
ーCFOとしての、今後の目標について教えてください。
入社当時からいうと、売上規模は約30倍、社員は10倍に増えましたが、これまで以上の成長を目指しています。2025年の売上高目標は50億円を掲げているものの、私達が見据えるのはもっと先の未来。
CFOとして、投資家とのコミュニケーションからマーケットと向き合い、事業の中長期的な成長に寄与する施策にも取り組みたいと考えています。
どうしても目先の数字目標を優先してしまいますが、会社の成長に必要となる財務戦略を立てるため、より俯瞰してマーケットを捉える必要があります。
新たな資金調達やM&A戦略は手段の一つ。まずは、経営の視点からも事業をいかに伸ばすかを考え、仮説を立てて実行することが重要だと考えています。
ー最後に、CSCの成長を間近で見てきた倉田さんだからこそ分かる、CSCで活躍できる人材像を教えてください。
活躍している人は多いですが、好奇心旺盛に情報をキャッチアップしながら自分で考え、仮説立てて素早く物事を進められる人ですかね。
事業戦略もそうですし、人も含めて新しい風が入り続けていて、かつ毎年30%超の成長を継続しているので、変化するスピードがとても速いと思います。
目まぐるしく変わる環境でも軸がブレることなく、自分で考えてアクションに移せる人は、人よりも何倍も成長できると思います。
大切にしている考え方に「志向」「思考」「試行」の3つの「しこう」があります。
自分が会社を成長させるんだという強い「志向」を持ちながら、「思考」を止めることなく、失敗を恐れずに「試行」を続けられる方と、一緒に働いてみたいですね。
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